一般社団法人 情報システム学会
一般社団法人情報システム学会
概要
 情報システム学会(Information Systems Society of Japan)は,人間中心の情報システムを志向し,ビジネス・研究領域の融合や情報システム人材の育成を目的とした学会です。本学会は、日本学術会議指定した「協力学術研究団体」です。
情報システム学会での“情報システム”の捉え方
“情報システム”は
あなたに優しいものですか?
あなたに有益なものですか?
あなたに何かを強いていませんか?
そして,あなたは“情報システム”を
十分に使いこなしていると実感していますか?
“情報システム”は
人間活動を含む社会的なシステムです。
豊かな情報空間をもたらします。
単なるコンピュータ応用システムではありません。
人間の情報行動を支え,発展に寄与するものです。
組織活動に柔軟と革命を与えるものです。
2024年 砂田薫会長 新年のご挨拶
一般社団法人 情報システム学会
代表理事 会長 砂田薫
(国際大学GLOCOM)

 あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 2023 年は、生成 AI に明け暮れた1年となりました。2022 年 11 月にサービスを開始した ChatGPT はわずか2か月で1億人のユーザーを獲得したと言われ、インターネット勃興期を思い起こさせるような興奮と急速な普及が見られました。日本は、生成 AI の研究開発で遅れを取る一方で、政府も企業も自治体もその利用促進には積極的に取り組んでいます。本学会でも昨年9月に山口高平名誉会長を講師にお迎えして秋講演会を開催し、生成 AI の可能性と課題の両面から議論を深めました。
 インターネットは、広範に普及し、ウェブ、検索エンジン、SNS、電子商取引、クラウドといった画期的な利用方法(ユースラディカルな補完的イノベーション)の創出を促し、経済社会に大きなインパクトをもたらした汎用技術です。生成 AI も同じように影響力の大きい汎用技術となるとの仮説がすでに出されています。それが正しいかどうか現時点で判断するのは早すぎますが、画期的な利用が生み出される可能性については注意深く見ていく必要があると考えています。

 一方で、昨年はマイナンバーカードをめぐるトラブルや全国銀行データ通信システムの障害など、デジタル化への信頼をゆるがす問題も発生しました。マイナンバーについては 10月に学会として提言を発表したところ、予想以上に広く認知され、これまでに貴重なフィードバックをいただくことができました。
また、近年の大きな課題の一つが企業や行政におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)です。日本で DX が進展していないのはなぜなのか。どうすればいいのか。本学会は 12 月に文教大学で開催した全国大会で、その根本的な原因を分析し DX のあるべき方 向性を探るための議論を行いました。

学会活動ではオンラインやハイブリッドの形式が定着してきたと同時に、対面の機会も増えています。今年も各種イベントが予定されていますので、会員の皆様の積極的なご参加をお待ちしております。
そして、論文投稿や研究発表、メルマガへの投稿など学会を積極的にご活用いただければ幸いです。仲間とこのテーマで議論したい、新しい研究会をつくれないか、こんな提言を出せないかなど、遠慮なくご要望をお寄せください。会員の皆様と一緒に楽しく実りある学会づくりを心がけますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。


以上
2024年(令和6年)1月1日

 
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