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             情報システム学会 メールマガジン
                 2007.2.25 No.01-06
目次
[1] 理事が語る (堀内 一)
[2] 第22回理事会報告(2007.1.17)
[3] 役員改選についてのお知らせ
[4] 来年度総会についてのお知らせ
[5] 会員コラム 情報政策史をめぐって 第4回
「第1期(1954〜1968年):情報産業形成期の政策と失敗」(砂田薫)
[6] 図書・寄稿紹介

<<編集委員会からのお願い>>
 ISSJメルマガへの会員の皆様からの会員コラムへの寄稿,そして図書紹介
や雑誌等への投稿記事の紹介もお待ちしています。情報システムの実践,理
論に関するさまざまなご意見をお気軽にお寄せください。

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[1] 理事が語る 「ボトムアップの知の連携を」 理事 堀内 一

 筆者は、ISO/IEC JTC1のSC32(データの管理と交換)
(http://jtc1sc32.org/index.htmlを参照)の片隅で、レジストリとメタ
データ・メタモデルの標準化に携わっている。日本が提案し,中国・韓国と
共同開発した規格群「メタモデル相互運用枠組み(ISO/IEC 19763)」
(http://metadata-standards.org/)の一部が、本年2月1日国際規格(IS)
として成立した。

 この規格は、異なる場所やドメインに散在するモデルや情報を連携させ共
有することを目的としている。特に、今般成立した同規格の第3部は、「オ
ントロジー登録のためのメタモデル」である。オントロジーなどと、おどろ
おどろしいタイトルであるが、OWL(Web Ontology Language)
(http://www.kanzaki.com/docs/sw/webont-owl.htmlを参照)や
RDF(Resource Definition framework)
(http://www.kanzaki.com/docs/sw/rdf-model.htmlを参照)などで記述さ
れた意味要素(言葉)の相互関連を登録し共有することを目的としている。
「知の連携基盤」の一部になり得るものと確信している。

 昨今、Web2.0 などと喧伝されている概念は、例えば、A.トフラーが唱え
る
「Prosumer」(http://www.kanzaki.com/docs/sw/rdf-model.html)のよう
に、知の連携を通じて、利用者自らが制作者となり多様な生活スタイルを実
現し、時には、環境問題など社会的課題にも何らかの貢献ができる、などの
ことのようである。
 また、Wikipediaにみられるように、「非公式な知見の連携により膨大な
知」を形成させることでもあるようだ。ここで「非公式」とは、確立された
組織や権威によって認められていないものをさす。残念ながら、これまで確
立された権威や公的組織が示す価値観に依存し頼ってきた哀れな我々には、
5年後、10年後にWebがもたらす姿は想像すらできない。

 情報システム学会は、発足後3年を経過したばかりで小規模である。長い
歴史をもつ他学会に比してその存在が認知され権威が確立したとは言えない
段階にある。しかし、会員構成に実務家が多いこと、研究発表大会などでも
実務家からの発表が多いこと、などを特長としている。手続きや敷居の高い
権威に対する抵抗感・遠慮からか、会員諸氏がより非公式なスタイルでの
「知の連携」の場を求めているからかもしれない。

 大きな研究も小さな仮説設定から始まることを考えると、非公式な段階を
如何にサポートするかが学会の使命となってもよい。そのような観点から、
本学会でも、論文誌の編纂など、いくつかの部会が活動している。しかし、
暗黙のうちに、公式な論文の制作・投稿を想定しているかもしれない。
 確かに、論文は学者・研究者の唯一の評価基準である。論文としてキチン
と表現されない限り、その研究活動を測ることはできない。しかし、言うま
でもないが、最初から、論文が公式な形式的に纏まっている必要はない。ま
た、単著である必要もない。相互啓発による共著とリンクの集合であっても
よいではないか。

 本学会は、発足時から電子媒体での文書の配布・共有を謳い、本メルマガ
をはじめ、Blogやテーマ別の議論を可能とする場もできている。小さいなが
らも、Web2.0時代の学会という形態を整えつつあるともいえる。
 かつて、インターネットやメールを電話代わりにしか考えなかった時代も
あった。文字フォントも筆記用具(甲骨文字など)が決めた。用具が変われ
ば文字スタイルも変わる。

 Web分野におけるAjax、RSS、SemanticWebなどは、会員相互(非会員も巻
き込む)の研究活動(知の連携)を大きく変えるものと信じる。新たな視点
に立った構築が求められる。
 しかし、一方で、複雑ネットワークやスケールフリー・ネットワーク
(http://www.tiu.ac.jp/~hori/horilab/index.files/Page1539.html)で指
摘されている「優先的選択」特性
(http://platbox.sfc.keio.ac.jp/jp/papers/icskbs2004/box-icskbs2004.pdf
を参照)によって、学会活動の重心が、特定なトピックスや発表者(テーマ
主宰者)に過度に偏ること、その制御が新たな課題となることも想定すべき
であろう。

 是非、この仕組みを学会活動の中心とする方向の模索・試行を継続して頂
きたい。F2F(FaceToFace)の楽しみも維持しながら・・。

html版は http://www.issj.net/mm/mm0106/0106-1-rk-hh.html
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[2] 第21回理事会報告(2007.1.17)

 月次に開催されている理事会の今回の議題は次の通りです。

議題1 役員選挙について
議題2 来年度総会について
議題3 来年度活動計画について
議題4 来年度総会についてのお知らせ
議題5 委員会報告
議題6 その他

 詳細はこちら
 → http://www.issj.net/gaiyou/rijikai.html
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[3] 役員改選についてのお知らせ

 2月14日に立候補者を締め切りました。
 3月1日に選挙公示を行います。学会Webページと電子メールでご案内致し
ます。
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[4] 来年度総会についてのお知らせ
 第3回の総会は5月19日(土)13時30分から開催いたします。会場は,東
京国際大学早稲田キャンパスです。
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[5] 会員コラム 情報政策史をめぐって 第4回

「第1期(1954〜1968年):情報産業形成期の政策と失敗」
                   国際大学GLOCOM 砂田薫

 本文はこちら
 → http://www.issj.net/mm/mm0106/0106-5-jhsss04.pdf
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[6] 図書・寄稿紹介

 下記の題目で、週間金融財政事情(2月19日号)にISSJ会員伊藤重隆氏
(みずほ情報総研株式会社)の寄稿が掲載されました。(同誌は、金融機関
を中心に官庁等へも販売されているものです。)

  特集 日本版SOXがやってくる
  題目 「ITの統制水準が財務報告の正確性の裏付けに」
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するものではありません。

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 編集委員:上野南海雄,小林義人,芳賀正憲,細野公男,堀内 一,
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