迷惑メール対策として、メールアドレスの @ は ■ に変更しています。
********************************************************************

         情報システム学会 メールマガジン
           2006.11.25 No.01-03
目次
[1] 編集委員会からのお願い
[2] 理事が語る「学会の発展を期して」
[3] 第18回理事会報告(2006.11.18)
[4] 第2回研究発表大会の開催について
[5] 第1回研究発表大会予稿集の一般公開
[6] 「内部統制」タスクフォースについて
[7] 会員コラム 情報政策史をめぐって 第1回
[8] 図書紹介(2件)

********************************************************************
▲目次へ

[1] 編集委員会からのお願い
 本号から,リンク先ファイルにアクセスする場合の認証を解除いたしまし
た。URLをクリックすれば直ちにファイルの内容をご覧いただけます。

 メルマガの発行も第3号となりました。メルマガを通して学会と会員との
コミュニケーションを活性化することを目指しています。会員の皆様からの
メルマガの読後感や改善のための提案,情報システム学会に関する忌憚のな
いご意見などを編集委員会にお寄せいただけると幸いです。ぜひ,お願いし
ます。

 編集委員会へのメールは次のアドレス宛にお願いします。
 issj-magazine■issj.net
▲目次へ

[2] 理事が語る

「学会の発展を期して」           ISSJ理事   上野南海雄

 昨年より学会のお手伝いをしておりますOGIS総研の上野です。私は
1969年大阪ガスに入社して以来、一貫して情報システムに関わってまいりま
した。
 会社の多角化経営の一環として、23年前(1983年)に、システム部門が分
離独立し、情報システムサービス会社の一員として、親会社以外の企業のシ
ステム企画、設計、開発、運用などにも関わってきました。しかし、実践の
経験は長いものの、情報システム(IS)、ソフトウェアエンジニアリング(S
E)などについて、学問的に勉強したことはありませんでした。会員皆様の
お力添えをいただき、当学会の発展を願って会員の一人として運営に尽くし
たいと思っています。

 当学会は、情報社会の健全な発展に寄与することを願って、昨年4月に発
足した若い学会です。私は、恥ずかしながら会員になるまでは、情報システ
ムとは「人間活動を含む社会システム」という認識ではなく、企業競争力強
化、業務の合理化、企業のビジネスプロセスの改革、改善などの強力な実現
手段としての「コンピュータを中心としたシステム」という認識でした。当
学会に入会し、設立総会における今道先生のご講演(※1)を拝聴し倫理に
ついて考えさせられ、また図書「情報システム学へのいざない」や「学会の
設立趣意書」を読めば読むほど、情報システム学とは人間の行動の根源につ
いて深く探求した学問分野であることを知らされ、目からうろこが落ちるほ
どの驚きと共に、改めてその魅力も感じました。公共性の高いシステムの障
害、企業不祥事、あるいは社会問題化している「いじめ」、「過労死」、
「インターネットを使った低俗かつ悪質な情報氾濫」など、社会で発生して
いる事象を、いまこそ情報システムの視点から観察、分析し、評価する必要
があります。インターネットを介した超分散コンピューティング、Webサー
ビス技術、情報処理環境を変えていく技術がどんどんあらわれています。ま
た、オープンソースの普及などで、ソフトウェアの開発も世界中の人々が開
発に参加するという形態が進みつつあります。技術の持つ正の部分だけでな
く、負の面も評価する必要があります。

 現在、学会は6つのカテゴリー
・情報システム学の認知
・情報システムの構築及び活用に関する経験の蓄積と共有
・情報システム構築及び活用手法に関する研究の推進
・情報システム人材の育成
・経営管理者に対する情報システム啓蒙活動
・情報システムに関する研究成果・事例報告等を発表しやすい場の提供
のもとに活動しておりますが、各活動分野に共通しているのは「人間活動を
含む社会システム」、「人間の情報行動の理解に立脚」と認識しております。
このことが他の学会との違いを鮮明にしているのではないでしょうか。幅広
い人々に参加いただき、企業、社会の出来事を情報システムの視点から捉え、
社会へ提言し、情報社会の発展に結びつける活動も必要です。また、企業経
営者にも情報システムが企業、社会とどのように関わっているか、社会へど
のように貢献しているか、積極的に働きかける必要があります。

 私は当学会で生圏情報システム研究会に参加し、ギリシャ以来の哲学を勉
強する機会を得ました。そこで学んだことは、人間と世界とのかかわりにお
いて、すべてのことに対する疑問と徹底的な根源への追及、論理、言葉(概
念化、抽象化)への執念です。情報システムの設計とは、対象のモデル化で
あり概念化です。「人間の情報行動の理解」に立脚し、情報システムを構築
するにあたっては、哲学的素養も必要です。この観点からの人材育成のあり
方の研究、育成も必要だと痛感しています。情報システム専門家には、文系、
理系(理学、工学)の枠組みを越えた哲学、科学する芽(疑問、不思議と思
う心)が必要ではないでしょうか。

 当学会が、発展し、飛躍するには学生、研究生も含め、次世代を担う若手
が育っていくことがぜひとも必要です。当学会が、情報社会の発展に寄与す
る人材の宝庫となることを切に希望する次第です。

(※1 今道友信氏の講演「情報と倫理」の要旨は
    → http://www.issj.net/soukai/2005/lecture2.html)

html版は http://www.issj.net/mm/mm0103/0103-2-rk-nu.html
▲目次へ

[3] 第18回理事会報告(2006.11.18)

 月次に開催している理事会での議題です。今月は6件ありました。

 議題1 入会会員の承認
 議題2 第2回研究発表大会の準備状況
 議題3 第3回研究発表大会開催校の決定
 議題4 東証問題に関する提言について
 議題5 理事改選選挙について
 議題6 委員会報告

 詳細はこちら
 → http://www.issj.net/gaiyou/rijikai.html
▲目次へ

[4] 第2回研究発表大会の開催について

 12月2日(土)に専修大学神田校舎で第2回研究発表大会が開催されます。

 ◆合同行事
  (1) 大会委員長 挨拶:10:00 〜 10:05
  (2) 大会開催校記念講演:10:05 〜 10:35
   「人間中心のCIOのベストプラクティス」
    櫻井 通晴(専修大学 経営学部教授)
  (3) 情報システム学会会長挨拶:12:50 〜 13:20
   「これからの企業におけるCSRのあり方」
    北城 恪太郎(日本IBM会長、経済同友会代表幹事)
  (4) 特別講演:13:20 〜 14:50
   「社会システム・デザインとは何かー先端課題解決へのアプローチ(仮
    題)」
    横山 禎徳(社会システム・デザイナー)
  (5) 懇親会(\2,000): 18:10 〜 19:40

 ◆ワークショップ(同時開催):「産業界から論文発表を促進するために」
  実務家の皆さんが事例研究論文を作成する場合を想定した内容となって
  おります。
  情報システムの事例を論文発表することに興味のある実務家の皆さんの
  参加をお待ちしています。

 ◆研究発表
  (1) セッション:「モデルと方法論」
  (2) セッション:「情報システムと教育」
  (3) セッション:「社会と情報システム」
  (4) セッション:「企業システム」
  (5) セッション:「セマンチックスとWebシステム」
  (6) セッション:「情報技術のガンバナンス」
  (7) セッション:「人間中心の情報システム」

 ぜひご参加ください。

 詳細はこちら
 → http://www.issj.net/conf/issj2006/index.html
▲目次へ

[5] 第1回研究発表大会予稿集の一般公開

 昨年に開催された第1回研究発表大会の大会予稿集は,これまで会員限定
でしたが,11月15日に一般公開されました。

 詳細はこちら
 → http://www.issj.net/conf/issj2005/index.files/page856.html
▲目次へ

[6] 「内部統制」タスクフォースについて

 本学会と,オフィス・オートメーション学会,経営情報学会,Japan
Association for Informaiton Systems(JPAIS),の経営情報学関連4学会
の共同事業として「内部統制」タスクフォースが組織され,本年1月から活
動を開始いたしました。その研究成果は,10月12日に開催したセミナー,日
経BP社から出版された「内部統制 Q&A」に含まれています。第2回研究発表
大会でもセッション「情報技術のガンバナンス」の中で報告があります。

 出版された図書については,[8]図書紹介をご覧ください。
▲目次へ

[7] 会員コラム 情報政策史をめぐって
 第1回 「情報化白書とその出版元の40年」  国際大学GLOCOM 砂田薫

要旨:情報処理開発協会(JIPDEC)編集の情報化白書が今年で創刊40周年
   を迎えた。11月20日に発行された2006年版は「情報化の未来を創る」
   と題して、記念特集を組んでいる。しかし、今年は過去39冊を発行し
   てきたコンピュータ・エージ社が発行直前に倒産したため、出版元は
   BCNに変更となった。
   情報化はいつの時代でも「テクノロジー」と「ことば」の両輪で推進
   される。

   これまで「ことば」によって国の情報政策を側面から支援してきた同
   社の経営破たんは、情報政策もまた大きな転換期にあることを感じさ
   せられる。

 本文はこちら
 → http://www.issj.net/mm/mm0103/0103-7-jhsss01.pdf
▲目次へ

[8] 図書紹介(2件)

 会員の執筆された,本学会関連の図書について紹介します。
 紹介されたい新刊書がありましたら,編集委員会にご連絡ください。

・内部統制Q&A―経営幹部の疑問にズバリ答える
 経営情報学関連学会「内部統制」タスクフォース編著
 223頁,価格:1,890円
 発行所:日経BP社

 第1部 基礎編(内部統制とITに関する基礎知識;内部統制のためのI
      Tソリューション―エグゼクティブ・サマリー)
 第2部 理論編(内部統制にかかわる基本理念―企業活動・内部統制・I
      T;内部統制におけるITへの対応;ITによる統制体制の整
      備;ITに対する統制体制の整備;企業の社会的責任(CSR:
      Corporate Social Responsibility)と内部統制;情報管理;
      IT費用とその効果)
 第3部 ガイドライン編(IT全般統制;業務処理統制)

 詳細はこちら
 → http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=998130204X

・IT Text 情報システム基礎
 神沼靖子編著
 218頁,価格:2,625円
 発行所:オーム社

 情報システムとは
 情報システムとコンピュータ
 社会基盤としての情報システム
 生活基盤としての情報システム
 行政と情報システム
 ビジネス戦略と情報システム
 ネットビジネスと情報システム
 顧客情報と情報システム
 電子商取引と情報システム
 組織と情報システム
 情報の共有と検索の仕組み
 情報システムの新たな展開
 情報システムと倫理
 情報システムの開発

 詳細はこちら
 → http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9981264490
▲目次へ

********************************************************************
・本メルマガ中の記名入りの記事は執筆者の意見であり,ISSJの見解を表明
するものではありません。

・編集委員会へのメールは次のアドレス宛にお願いします。
 issj-magazine■issj.net

ISSJメルマガ編集委員会
 発行人:杉野 隆,編集長:砂田 薫,副編集長:吉舗紀子,
 編集委員:上野南海雄,小林義人,芳賀正憲,細野公男,堀内 一,
      山本喜一(五十音順)
********************************************************************
▲目次へ